物流コストは「得意先別」に分けて初めて見える
- 横持ちは、拠点間・倉庫間で商品を移す輸送のことです。売上を生まない移動なので、発生原因(在庫の置き場所、欠品対応、仕入先からの入荷場所)を断たないと減りません。
- センターフィーは、小売の物流センターを使う納入業者が払う利用料です。納品額に対する料率で請求されることが多く、店直送の場合とくらべて高いか安いかは、数字で比べないとわかりません。国の公開資料でも、合理的な根拠を示さない高額なセンターフィーは、独占禁止法上の問題になり得るとしています。
- 共同配送は、複数の荷主の荷物をまとめて運び、積載率を上げる方法です。小口・多頻度の卸ほど効果が見込めますが、納品時間や得意先の情報の扱いなど、事前に決めることが多くあります。どれも、まず「得意先別・センター別の物流コストと粗利」を一枚にまとめることから始まります。
※本記事は2026年10月30日時点の公開情報をもとにしています。
こんにちは。AI顧問の山田魁です。
「売上は伸びているのに、利益が残らない」。地方の卸売業の社長から、よくこう聞きます。決算書を見ると、運賃や倉庫の人件費が少しずつ増えています。でも「どの得意先で、いくら物流費がかかっているか」を答えられる会社は多くありません。
物流コストは、販売管理費の中に「運賃」「荷造運搬費」「給料」などとして散らばっています。そのため、得意先ごとの採算が見えにくいのです。この記事では、卸の物流コストの中でも見落としやすい「横持ち」「センターフィー」「共同配送」の3つを整理します。そのうえで、手元のデータから得意先別の物流コストを生成AIで集計する方法を紹介します。
横持ち・センターフィー・共同配送とは
物流コストの全体像
まず、物流コストの範囲を確認します。日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は、通商産業省(現・経済産業省)の「物流コスト算定活用マニュアル」に基づき、物流コストを「輸送」「保管」「包装」「荷役」「物流管理」の機能別に分けて調べています。外部に払う「支払物流費」だけでなく、自社便の費用や物流に関わる社内の人件費(「自家物流費」)も含めて把握することが必要だとしています(JILS:物流コスト調査)。
卸でいえば、運送会社への支払いだけを見ていては足りません。自社便のドライバーの給料、トラックのリース料と燃料費、倉庫でピッキング(棚から商品を集める作業)をする人の人件費も物流コストです。
参考までに、JILSの調査では、売上高に占める物流コストの割合(売上高物流コスト比率)は次のとおりです。
| 調査 | 対象 | 売上高物流コスト比率 |
|---|---|---|
| 2025年度調査(主に2024年度実績) | 全業種平均(有効回答205社) | 5.32% |
| 2024年度調査 | 全業種平均(191社) | 5.44% |
| 2024年度調査 | 卸売業(37社) | 5.19% |
出典:JILS「2025年度物流コスト調査報告書(概要版)の公表」、JILS「2024年度 物流コスト調査報告書【概要版】」
卸売業の数字は回答が37社と少なく、年によって回答企業も入れ替わります。JILS自身も、前年度との比較には回答企業の入れ替わりの影響があると注意しています。業種平均と自社を比べるよりも、自社の中で得意先ごとに比べるほうが、打ち手につながります。
なお、2025年度調査では、物流事業者から値上げ要請を受けた企業の割合が92.8%で、4年連続で上がったと報告されています(同上)。委託便の運賃は、今後も上がる前提で考えたほうが安全です。
横持ち:売上を生まない「移動」
横持ちとは、拠点間・倉庫間で商品を移す輸送のことです。たとえば、本社倉庫から営業所の倉庫へ、あるいは第1倉庫から第2倉庫へ商品を運ぶ場合です。
国の「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」(2023年6月、経済産業省・農林水産省・国土交通省)でも、「横持ち及び縦持ち」は、検品や棚入れ、ラベル貼りと並ぶ「附帯業務」(運送に付いてくる作業)の例に挙げられています(同ガイドライン)。運送会社に頼む場合、横持ちは運賃とは別の作業として扱われる、ということです。
横持ちが発生するおもな原因は次のとおりです。
- 在庫を複数の倉庫に分けて置いていて、出荷のたびに寄せ集める
- 営業所で欠品し、本社倉庫から急ぎで補充する
- 仕入先からの入荷場所と、出荷する場所が違う
- 倉庫が手狭で、季節品や大口在庫を外部倉庫に逃がしている
横持ちは、商品が1円も売れていないのに、運賃と人手がかかります。しかも社内の移動なので、伝票が残らず、費用として見えにくいのが特徴です。
センターフィー:小売の物流センターの利用料
センターフィーとは、スーパーやドラッグストアなどの小売業者が持つ物流センターを使って納品するときに、納入業者が小売業者に払う利用料です。納入業者は、各店舗に配る代わりに、センターへまとめて納品します。センターから店舗への配送は小売側が行います。その対価として、納品額に対する料率で請求されることが多いのがセンターフィーです。
農林水産省の「食品製造業者・小売業者間における適正取引推進ガイドライン」(令和3年12月策定、令和8年1月改定)は、センターフィーについて次のように整理しています(同ガイドライン本文 第2章5)。
- 問題となり得る事例:合理的な根拠が示されないまま、著しく高額なセンターフィーを徴収された。センターフィーを下げてもらったが、販売額に一定比率でかかる協賛金(リベート)を一方的に上げられ、支払額が同水準になった。
- 望ましい取引慣行:十分に協議し、商品の本体価格と混同しないよう、別に料率を決める。料率を決めるときは、合理的な算定方法や積算根拠をあらかじめ明確にしておく。
- 望ましい取引実例:センターまでの配送コストを計算し、採算に合わない場合は数字を基に改定を申し入れた。店舗の所在地によっては店直送のほうが効率的であることをデータで説明し、店舗配送とセンター配送を使い分けた。
このガイドラインは食品メーカーと小売業者の取引を想定したものです。ただし、その中で触れている独占禁止法の考え方は、卸にも関係します。
センターフィーと独占禁止法(大規模小売業告示)
独占禁止法は、取引上の地位が強い側が、その地位を利用して相手に不当な不利益を与えること(優越的地位の濫用)を禁じています。特に大規模小売業者と納入業者の取引については、「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」(平成17年公正取引委員会告示第11号。以下「大規模小売業告示」)で、禁止行為が具体的に定められています。
前述の農林水産省ガイドラインの参考資料では、大規模小売業告示の要点を次のように説明しています(同ガイドライン本文 参考資料(6))。
- 大規模小売業者:一般消費者が日常使う商品の小売業者で、前事業年度の売上高が100億円以上の者、または一定以上の店舗面積(東京都特別区・政令指定都市で3,000㎡以上、その他の市町村で1,500㎡以上)の店舗を持つ者。コンビニ本部も含む。
- 納入業者:大規模小売業者が販売する商品を納入する業者。卸も含まれます(取引上の地位が劣っていないと認められる者は除く)。
- 不当な経済上の利益の収受等(告示第8項):本来は納入業者が出す必要のない金銭等を出させること、または納入業者が得る利益等から見て合理的な範囲を超えて、金銭・役務などを出させること。
同ガイドラインは、根拠の明らかでないセンターフィーを出させることは、大規模小売業告示の「不当な経済上の利益の収受等」などに当たるおそれがある、と整理しています。
ここで大事なのは、センターフィーそのものが違法なのではないという点です。センターを使えば、納入業者も店舗ごとの配送が減ります。問題になるのは、根拠が示されない、協議がない、得られる利益を超えている、といった場合です。そして、それを主張するには、卸の側にも「センター納品でいくら得をしているのか」を示す数字が要ります。
なお、取引の形によっては、取適法(旧・下請法)など別の法律が関係することもあります。個別の取引が問題に当たるかどうかは、弁護士や公的な相談窓口に確認してください。農林水産省のページでは、取引上の悩みの相談先として「取引かけこみ寺」(0120-418-618)が案内されています(農林水産省:食品製造業・小売業の適正取引推進ガイドライン)。
共同配送:まとめて運び、積載率を上げる
共同配送とは、複数の荷主の荷物を同じトラックに積み合わせて配送する方法です。1社では荷台が半分しか埋まらない便でも、他社の荷物と合わせれば、少ない台数で回れます。
前述の国のガイドラインでも、発荷主・着荷主に共通する取組として「共同輸配送の推進等による積載率の向上」が挙げられています。輸送単位が小さい場合は、他の荷主との連携や、物流事業者への積合せ輸送の依頼で積載率を上げる、という内容です(同ガイドライン)。
共同配送のメリットと注意点を整理します。
| 内容 | |
|---|---|
| メリット | 積載率が上がり、1件あたりの配送コストが下がる可能性がある。自社便のドライバー不足をおぎなえる。納品先での荷待ちや荷下ろしの回数も減らせる場合がある |
| 注意点 | 納品時間の自由度が下がる。急な追加注文や時間指定に応じにくい。費用の分け方(件数・重量・ケース数など)を事前に決める必要がある。得意先名や納品量など、他社に見せたくない情報の扱いを決めておく |
得意先ごとに物流コストがばらつく卸の現場
物流コストが「全社でいくら」しかわからない
多くの卸では、物流コストは月次の試算表で「運賃○○万円」「倉庫人件費○○万円」としか見えていません。得意先別の粗利は販売管理システムで出せても、そこから物流コストを引いた「物流後の粗利」は出ていない。これがよくある姿です。
ところが、卸の得意先は条件がばらばらです。
- 毎日少量を、時間指定で届ける地場の小売店
- 週1回、まとまった量を届ける法人
- 年度末に注文が集中する官公庁や学校
- センターフィーがかかるチェーンの物流センター
粗利率が同じでも、物流後の粗利はまったく違います。毎日2ケースを片道40分かけて届けている得意先は、売上が大きく見えても赤字かもしれません。
センター納品と店直送、どちらが得か
チェーンの小売と取引している卸では、「センター納品にするか、店直送を続けるか」をよく相談されます。比べるときの式は単純です。
- センター納品のコスト = センターまでの配送費 + センターフィー(納品額 × 料率)+ センター向けの仕分け・ラベル作業
- 店直送のコスト = 各店舗への配送費(自社便または委託便)+ 店舗での荷下ろし・棚入れなどの附帯作業
センターフィーは納品額に比例します。そのため、単価の高い商品を多く納める店ほど、センター納品の負担が重くなりやすい構造です。逆に、自社の配送ルートから遠い店は、センター納品のほうが安いこともあります。
農林水産省ガイドラインの「望ましい取引実例」にあるように、店ごとに比べて、使い分けるのが現実的です。この比較ができると、センターフィーの料率について小売と話すときにも、根拠のある材料になります。
センターフィーの根拠を聞くときに確かめること
根拠が見えにくいと感じているのは、一部の卸だけではありません。農林水産省の「令和5年度食品等流通調査に関する報告書」(令和6年5月)では、卸売市場関係者・食品製造事業者・食品卸事業者の全てから、「設定料率に交渉余地がなく、断れない」「設定料率の根拠が文書で示されていない」といった声が聞かれたとされています。報告書は、小売事業者が設定根拠の提示や説明、書面での合意などを通じて透明性の確保に努める必要がある、とまとめています(同報告書)。
同じ報告書には、小売側の声として「センターフィーの根拠を聞かれた場合は、外装容積と取引単価とのバランスで決定していると説明」という回答も載っています。つまり、根拠を聞けば説明が返ってくる場合もあります。卸の側は、聞く前に次の点を手元で整理しておくと、話がかみ合います。
| 確かめる点 | 卸が手元で用意する数字 |
|---|---|
| 料率をかける対象(納品額か、ケース数・容積か) | センター別の月間納品額とケース数 |
| センターの型(TC=保管せず仕分け・積替えだけをする通過型か、DC=在庫を置く在庫型か) | センター納品で省けている店別の配送・仕分けの作業 |
| フィーに含まれる作業と、卸に残る作業 | センター向けのラベル貼り・仕分けにかかっている時間 |
| 料率の改定時期と、書面での取り決め | 過去の料率の推移と、そのときの説明の記録 |
※TC・DCの説明は、上記報告書の用語説明に基づきます。
卸の品目で特に差が出るのは、「容積」と「単価」の組み合わせです。紙製品や日用品のように、かさばるのに単価が低い商品は、センターの作業量に比べてフィー(納品額×料率)が小さくなりがちです。反対に、小さくて単価が高い商品は、作業量の割にフィーが大きくなります。自社の品目を「1ケースあたりの納品額」で並べてみると、どの商品群で負担が重いかが見え、根拠を聞くときの具体的な材料になります。
自社便と委託便の比較
地方の卸には、自社便(自社のトラックとドライバー)と、運送会社への委託便が混ざっていることが多いです。
委託便は請求書があるので、費用が見えます。一方、自社便は、ドライバーの給料、車両のリース料、燃料費、保険、整備費がばらばらに計上されていて、「1件あたりいくらか」を計算していない会社がほとんどです。そのため「自社便はタダ」という感覚が社内に残りがちです。
自社便の1件あたりのコストは、次のように出せます。
- 自社便の月間コスト(人件費 + 車両費 + 燃料費 + その他)÷ 月間配送件数
これを委託便の1件あたり運賃と並べると、どのルートを自社便で守り、どのエリアを委託や共同配送に切り替えるかを考えられます。ルートごとの見直しについては「ルート配送の効率化|卸の自社便でできること」でも詳しく書いています。
物流子会社・複数倉庫・季節品で増える横持ち
物流子会社に倉庫を任せている場合、横持ちの費用は子会社への支払いに含まれていて、本体からは見えなくなりがちです。また、紙・日用品・季節品を扱う卸は、繁忙期に外部倉庫を借りることがあります。そうすると、外部倉庫から本社倉庫への横持ちが毎日発生します。
横持ちは「なぜ発生したか」を記録すると、減らせるものが見つかります。たとえば「営業所の欠品による緊急補充」が多いなら、営業所の発注点(補充を始める在庫の目安)の見直しが先です(参考:欠品と過剰在庫を同時に減らす発注点の決め方)。
短い横持ちほど割高になりやすい
「隣の倉庫まで10kmだから、たいした費用ではない」と考えがちです。しかし、運賃の決まり方を見ると、短い距離でも1回あたりの費用は小さくありません。
国土交通省の「標準的運賃」は、トラック運送事業者が自社の適正な運賃を計算し、荷主と交渉するときの参考指標です。貸切を前提に、距離制と時間制の運賃表が車格別・地方運輸局ごとに設定されています。資料に例示された関東運輸局の距離制運賃表では、小型車(2トンクラス)で10kmが15,790円、20kmが17,600円です。距離が倍になっても、運賃は1割ほどしか増えません。1回動かすこと自体に、まとまった費用がかかるということです。また、距離制運賃は帰り荷がない前提で、往復の距離をもとに計算されています(国土交通省「標準的運賃について」(令和8年7月))。
さらに、運賃とは別に、待機時間料や積込料・取卸料などの料金が設定されています。2024年3月の見直しでは、中型車(4トンクラス)の30分あたりの単価として、待機時間料1,760円、積込料・取卸料は機械荷役2,180円・手荷役2,100円が示され、荷待ち・荷役の時間が合計2時間を超えた場合は5割を加算するとされました(同資料)。なお、標準的運賃は参考指標で、実際の運賃は運送会社との契約で決まります。
卸の横持ちに当てはめると、減らし方は次のようになります。
- 回数をまとめる:外部倉庫から本社倉庫への補充を毎日少しずつ出しているなら、週2回などにまとめられないかを見ます。1回あたりの費用が大きい以上、回数が効きます。
- 積み下ろしの時間を縮める:手でばら積みしているなら、パレットやかご車で積み下ろしできないかを見ます。手荷役の時間は、委託なら料金、自社便ならドライバーの拘束時間になります。
- 帰りを空で走らせない:本社倉庫へ戻る便に、営業所の返品や空パレットを載せられないかを見ます。
- 自社便の横持ちも同じ物差しで測る:自社便で動かしている横持ちも、ドライバーの時間と車両の時間を使っています。委託した場合の運賃と並べると、「タダの移動」ではないことが社内で共有しやすくなります。
共同配送に向く荷物、向かない荷物
共同配送が効くかどうかは、荷物の性格でかなり決まります。卸の品目と得意先に当てはめると、おおよそ次のように分けられます。
| 卸の荷物の例 | |
|---|---|
| 向きやすい | 時間指定のない定番品の定期補充。郊外や山間部など、1軒あたりの物量が少なく、走行距離が長いエリアへの配送。他の卸や運送会社の配送先と重なる地域の小売店・事業所 |
| 向きにくい | 当日の追加注文。開店前や受付時間が厳しい官公庁・学校への時間指定納品。他社と温度帯が合わない冷蔵・冷凍品。納品時に棚入れや検品の立ち会いが要る得意先 |
相手の候補は、同じエリアに配っている他業種の卸、仕入先メーカーの配送便、地場運送会社の積合せ便などです。同業の卸と組む場合は、得意先が重なるぶん効率は上がりやすい一方、得意先名や納品量の扱いをより慎重に決める必要があります。
費用の分け方も、始める前に決めておきます。国土交通省の標準的運賃は、2024年3月の見直しで、共同輸配送などを念頭に、1両単位ではなく1個単位で運賃を決める「個建運賃」を設定しています(国土交通省「標準的運賃について」)。ケース数で分けるのか、重量や容積で分けるのか。かさばる紙製品や日用品を扱う卸は、どの単位で分けるかで負担が大きく変わるので、自社の出荷データで試算してから話し合います。
物流コストの把握でよくある5つの失敗と対策
失敗1:物流コストを売上比率で一律に配っている
「物流費は全体で売上の○%だから、各得意先にも売上の○%を配る」。この方法では、小口・多頻度の得意先のコストが過小に、大口の得意先のコストが過大に出ます。
対策:費用の性質ごとに配り方を変えます。委託便の運賃は請求書の届け先別に、自社便は配送件数や走行時間で、ピッキングの人件費は出荷行数(伝票の明細行の数)で、センターフィーは実際の請求額で配ります。完璧でなくても、売上比率の一律配分よりは実態に近づきます。
失敗2:センターフィーを「値引き」と混ぜて管理している
センターフィーが、売上値引きやリベートと同じ勘定科目に入っていて、センター別の金額が追えないケースがあります。これでは、料率が妥当かどうか確かめようがありません。
対策:センターフィーは、センター別・月別に分けて記録します。請求明細の料率と、実際の納品額から計算した金額が一致しているかも確認します。農林水産省ガイドラインも、本体価格と混同しないよう別に料率を決めることを望ましいとしています。
失敗3:横持ちを「倉庫の仕事」として数えていない
横持ちは倉庫担当者が空き時間にやっていることが多く、作業時間も運賃も記録されません。
対策:1か月だけでよいので、横持ちの日付・区間・ケース数・理由・担当者を記録します。紙の記録表でも十分です。理由別に集計すると、「欠品補充」「置き場不足」「入荷場所のずれ」など、手を打つ順番が見えます。
失敗4:共同配送を「安くなるはず」で始める
共同配送は、積載率が上がらなければ安くなりません。自社の荷物の大半が時間指定や当日配送なら、他社と積み合わせる余地は少ないです。
対策:始める前に、エリア別・曜日別の配送件数と積載量を出し、時間指定のない荷物がどれだけあるかを確認します。費用の分け方、急な追加注文への対応、得意先情報の扱いは、契約前に書面で決めておきます。
失敗5:値上げ交渉の資料が「物流費が上がったので」だけ
運賃や人件費の上昇を理由に価格改定をお願いしても、根拠となる数字がなければ、相手も社内で説明できません。
対策:得意先別の物流コストと、その推移を示します。「この得意先への配送は1件あたりいくらかかっていて、1年前からいくら上がった」と示せると、話が具体的になります。農林水産省ガイドラインも、採算に合わない場合は数字を基に改定を申し入れた例を、望ましい取引実例として挙げています。





