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物流効率化法で卸が求められること|荷主からの報告要請への備え方

文:山田 魁(AI顧問)

中堅の卸は「特定荷主」でない可能性が高い。それでも荷待ち・荷役時間の記録は始めておく

  • 物流効率化法(正式名称は「物資の流通の効率化に関する法律」)は、2025年4月からすべての荷主に、トラックの積載効率の向上、荷待ち時間の短縮、荷役等時間の短縮に努めることを求めています。卸は、メーカーから荷を受け取る着荷主でもあり、小売や法人に送る発荷主でもあるので、両方の立場で関わります。
  • 2026年4月からは、年度の取扱貨物の重量が9万トン以上の荷主が特定荷主となり、中長期計画の提出、毎年度の定期報告、物流統括管理者(CLO)の選任が義務になりました。売上30〜100億円規模の卸は、公開されている目安で見る限り、この基準に届かない可能性が高いです。ただし、断定はできません。自社で重量を算定して確かめてください。
  • 特定荷主でなくても、取引先の大手メーカーや小売チェーン(特定荷主)から「御社のセンターでの荷待ち時間を教えてほしい」「改善に協力してほしい」と頼まれることは十分にあり得ます。入出荷のトラックごとに「到着・荷役開始・荷役終了」の時刻を記録する表を作っておけば、慌てずに済みます。集計と報告書のたたき台は生成AIで作れます。

※本記事は2026年10月30日時点の公開情報をもとにしています。

こんにちは。AI顧問の山田魁です。

最近、卸の物流責任者の方から「大手の取引先から、荷待ち時間のアンケートが来た」「うちも何か届け出ないといけないのか」というご相談をいただくことが増えました。

この記事では、物流効率化法の中身を国の公開資料に沿って整理し、卸の現場で何を準備しておけばよいかをまとめます。


物流効率化法とは?2025年と2026年で何が変わったか

法律の名前と改正の経緯

もとの法律は「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律」(いわゆる物流総合効率化法)です。2024年の改正法(令和6年法律第23号)で、名前が「物資の流通の効率化に関する法律」に変わりました。略して「物流効率化法」と呼ばれています(国の基本方針、特定荷主向け手引書)。

背景にあるのは、いわゆる「物流の2024年問題」です。2024年4月にトラックドライバーの労働時間の規制が強まり、何もしなければ運べる量が足りなくなる、という懸念がありました。そこで、運送会社だけでなく荷主も一緒に効率化を進める仕組みになっています。

2025年4月から:すべての荷主に「努力義務」

2025年4月1日から、すべての荷主と物流事業者に、次の3つに努める義務(努力義務)がかかっています(物流効率化法ポータルサイト)。

努力義務 意味
積載効率の向上等 1回の運送で運べる量を増やせるよう、運送会社に協力する
荷待ち時間の短縮 ドライバーが荷主の都合で待たされる時間を減らす
荷役等時間の短縮 荷積み・荷下ろし・検品・仕分けなど、運転以外の作業時間を減らす

具体的に何をすればよいかは、「判断基準」という省令で示されています。たとえば、トラック予約受付の仕組みや日時指定で到着を分散させること、倉庫への受発注を前倒しして作業時間を確保すること、パレットの活用や検品の効率化、荷待ち・荷役時間の状況を把握することなどです(荷主の判断基準)。

国の基本方針では、現状でドライバー1運行あたり約3時間かかっている荷待ち・荷役等の時間を、全国平均で2時間以内に減らすことを目指しています。そのうえで、荷主は1回の受渡しごとの荷待ち時間等を原則1時間以内を目標とし、やむを得ない場合を除いて2時間を超えないようにする、とされています(基本方針)。

努力義務なので、守らなくても直ちに罰則があるわけではありません。ただし、国は荷主に対して指導や助言を行うことができます(指導及び助言)。

2026年4月から:一定規模以上は「特定事業者」として義務化

2026年4月からは、規模の大きい事業者が「特定事業者」に指定され、義務を負うようになりました(国土交通省のリーフレット)。

区分 指定の基準
特定荷主・特定連鎖化事業者(フランチャイズ本部など) 取扱貨物の重量 年9万トン以上
特定貨物自動車運送事業者等 保有車両台数 150台以上
特定倉庫業者 貨物の保管量 70万トン以上

荷主の9万トンは、第一種荷主(主に発荷主。運送会社と運送契約を結ぶ側)と、第二種荷主(主に着荷主。運送契約は結ばないが、ドライバーと荷の受け渡しをする側)で、それぞれ別に判定します。どちらか一方でも超えれば、その区分で特定荷主になります(手引書 p.5)。

メーカーから卸の倉庫への入荷では卸は着荷主(第二種荷主)、卸の倉庫から小売・法人への出荷では発荷主(第一種荷主)になる
図1 卸は入荷で着荷主、出荷で発荷主として法律に関わる

特定荷主になると、次の手続が必要です(同手引書 p.5)。

手続 期限
①届出(貨物の運送の委託及び受渡しの状況届出書) 9万トンを超えた年度の翌年度の5月末まで
②物流統括管理者(CLO)の選任と届出 指定後すみやかに
③中長期計画の提出 指定を受けた年度の7月末まで(2026年度のみ10月末まで)。計画期間は5年以内
④定期報告 指定を受けた年度の翌年度から、毎年度7月末まで(2026年度分は2027年7月末)

CLOは「事業運営上の重要な決定に参画する管理的地位にある者」から選ぶ必要があり、役員クラスが想定されています(CLOの選任)。

中長期計画と定期報告の中身は、経済産業省の説明資料で整理されています。中長期計画は「実施する措置」「その具体的な内容・目標等」「実施時期」などを書き、毎年度の提出が基本ですが、内容に変更がなければ5年に1度でよいとされています。定期報告は、①判断基準の遵守状況(チェックリスト形式)、②判断基準に関連する取組の状況(自由記述)、③荷待ち時間等の状況、の3つで構成されます。2027年度以降は、定期報告などを評価して優良事業者を公表する予定です(経済産業省「物流効率化法の概要と特定荷主の届出及び物流統括管理者について」2026年5月18日)。

取組が判断基準に照らして「著しく不十分」な場合、国は特定荷主に勧告し、従わなければその旨を公表し、正当な理由なく措置をとらなければ命令できます(法第49条)。命令に違反すると100万円以下の罰金です(同資料)。

罰則もあります。届出をしなかった・虚偽の届出をした場合は50万円以下の罰金(特定事業者の指定)、中長期計画を出さなかった場合は50万円以下の罰金(中長期計画)、CLOを選任しなかった場合は100万円以下の罰金、選任の届出を怠った場合は20万円以下の過料です(CLOの選任)。

定期報告では「荷待ち・荷役時間」を施設ごとに報告する

卸にとって大事なのは、特定荷主の定期報告の中身です。特定荷主は、自社が管理する施設での荷待ち時間・荷役等時間を測り、施設ごとの平均時間を報告します(定期報告)。手引書では、次のような扱いが示されています(手引書)。

  • 荷待ち時間と荷役等時間は、原則として分けて測る。
  • 全部を測るのが難しい場合は、サンプリングでもよい。年間の取扱重量の半分程度以上を押さえられる施設を選び、四半期ごとに連続5営業日以上を測る(各四半期で売上が最も低いと見込まれる月は除く)。
  • 1回の受渡しの荷待ち時間等が1時間未満なら、報告を省略できる場合がある。

荷待ち時間の数え方も決まっています。到着時刻の指示がない場合は「到着(すぐ受付するならその時刻)から荷役開始まで」。指示がある場合は「指示時刻から荷役開始まで」が基本です。運送会社側の遅れで増えた待ち時間や、業務から完全に離れられる休憩は除きます(算定方法)。

到着、荷役開始、荷役終了の3つの時刻を記録し、到着から荷役開始までを荷待ち時間、荷役開始から荷役終了までを荷役等時間として分けて測る
図2 荷待ち時間と荷役等時間は3つの時刻で分けて測る

つまり、大手の取引先はこの形式の数字を集める必要があります。卸に届く依頼も、この形式に近いものになると考えておくのが自然です。


着荷主・発荷主として卸が備えること

まず、自社が特定荷主かどうかを確かめる手順

多くの中堅卸は該当しない可能性が高いと書きましたが、根拠のない思い込みは禁物です。次の順で確かめてください。

  1. 第一種荷主としての重量を出す。運送会社(または利用運送事業者)に運送を委託した貨物の、年度(4月〜翌3月)の合計重量です。
  2. 第二種荷主としての重量を出す。トラックのドライバーから受け取った貨物と、ドライバーに引き渡した貨物の合計です。ただし、自社が運送を委託した分(1で数えた分)と、受け渡しの日時を自社が指示できない分は除きます。
    • 自社便で運んだ分は、第一種荷主の重量には入り、第二種荷主の重量には入りません(経済産業省の説明資料「よくある質問」16)。自社便の多い卸は、1の集計に自社便の分を足し忘れないようにしてください。
  3. 重さが実測できなければ、換算で構いません。手引書には8通りの算定方法が示されており、商品マスタの単位重量×数量、容積を1立方メートル=280kgで換算、トラックの積載量×台数、売上額や仕入額からの換算などが使えます。「卸が出荷量を入荷量と同量として推計する方法」もはっきり例示されています(手引書 p.6)。
  4. 郵便物、宅配便(1個30kg以内などの条件あり)、軽い資材や事務用品(全体の1%程度まで)は除けます。
  5. どちらかが9万トン以上なら、翌年度の5月末までに届出が必要です。手続は原則としてe-Gov電子申請で、GビズIDが要ります(国土交通省のリーフレット)。
  6. 9万トンに届かなかった場合も、算定の根拠を残しておく。届出書に根拠を書く必要はありませんが、説明できるよう整理しておくことが求められています。国は、指定基準を超えていないかを確かめるため、荷主に重量算定の根拠の報告を求めることがあります(経済産業省の説明資料「よくある質問」6・8)。
第一種荷主として委託した貨物の重量と、第二種荷主として受け渡した貨物の重量を出し、どちらかが年9万トン以上なら特定荷主として翌年度5月末までに届出。該当しなければ努力義務のみだが記録は始めておく
図3 自社が特定荷主に当たるかの判定の流れ

当たりをつけるだけなら、売上からの換算が早いです。日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が、物流センサス(2021年調査)の原単位をもとに「9万トンに達する年間売上高」の目安を公開しています(JILS)。

業種(JILSの表から抜粋) 9万トンに達する売上高の目安(第一種/第二種)
食料・飲料卸売業 約702億円/約693億円
建築材料卸売業 約265億円/約263億円
家具・建具・じゅう器卸売業 約1,389億円/約1,352億円
その他の卸売業 約1,822億円/約1,778億円
卸売業(小計) 約1,136億円/約1,131億円

たとえば売上100億円の食品卸なら、表の原単位(売上1万円あたり約12.8kg)で試算すると年1万3千トン前後で、9万トンには遠く届きません。ただしJILS自身が、企業ごとのばらつきが大きく、売上からの推計は「入口」にすぎないと注意しています。重い商材が多い会社や、グループ全体で見る必要がある会社は、きちんと算定してください。

着荷主として:メーカーからの入荷

メーカーの便が卸の倉庫に着く場面では、卸は着荷主(第二種荷主)です。午前中に入荷が集中し、出荷作業と重なってトラックが並ぶ。地方の卸の倉庫では、よく見る光景です。

大手メーカー(特定第一種荷主)は、自社の施設での時間を報告します。卸の倉庫は報告の対象ではありません。それでも、荷主には取引先と連携して荷待ちを減らす責務があり、判断基準でも関係事業者との連携が求められています(手引書の計測対象施設の表)。そのため「御社の入荷口での待ち時間を教えてほしい」「入荷時刻の予約に協力してほしい」という相談は来やすい、と考えておきましょう。

発荷主として:小売や法人・官公庁への出荷

卸が運送会社に配送を頼めば、卸は第一種荷主です。自社倉庫に集荷に来るトラックの待ち時間と、積み込みの時間は、卸自身が短縮に努める対象です。

一方、納品先の大手小売チェーンのセンター(特定第二種荷主)では、卸が手配したトラックの荷待ち時間が測られます。ポータルの説明では、第二種荷主の定義には白ナンバー(自家用)トラックのドライバーも含むとされています(荷主について)。卸の自社便でセンターに納品している場合も、相手側の記録に載り得るということです。自社便の運用は「ルート配送の効率化|卸の自社便でできること」もご覧ください。

特定荷主でなくても「何をしているか」を説明できるようにしておく

努力義務は「できる範囲で取り組めばよい」という意味ではありません。経済産業省の説明資料は、努力義務を「可能な方法で取り組む義務であり、取り組んでも取り組まなくてもよいものではありません」と説明し、判断基準の各事項について、行っている取組の内容、または取組を行わない理由を、対外的に説明できるようにしてくださいとしています(経済産業省の説明資料「よくある質問」1・2)。

外から見られる仕組みもあります。

  • 国の調査・公表:国は物流事業者(運送会社など)に定期的にアンケートを行い、荷主の取組状況を把握して結果を公表します(同資料)。卸の倉庫での待たされ方は、運送会社の側から国に伝わり得るということです。
  • トラック・物流Gメン:同資料は、Gメンから働きかけなどの指導を受けた荷主について、不利益処分に直接つながるものではないが、外からどう評価されているかを考える機会として受け止めるよう書いています(「よくある質問」3)。

卸がやっておくことは、判断基準の項目を1枚の表にして、自社の入荷口・出荷口ごとに「やっていること/やらない理由」を書いておくことです。たとえば「入荷時刻の指定:主要メーカー3社と午前・午後の枠を決めている」「パレット納品:取引先の多くがバラ積みのため未対応。ケース単位で検品を簡素化」のように書きます。この表は、取引先から協力を頼まれたときの答えにも、逆に仕入先へ入荷時刻の分散をお願いするときの材料にもなります。同資料は、取引先の協力が得られないときは、発着荷主の双方に努力義務があることを「協議・協力要請の手がかり」にするよう書いています(「よくある質問」4)。

運送会社との契約を書面にしておく(2025年4月から)

物流効率化法と同じ改正で、貨物自動車運送事業法も変わりました。2025年4月1日から、真荷主(自社の事業として運送会社と運送契約を結び、運送を頼む者)とトラック事業者が運送契約を結ぶときは、双方が書面を交付し合うことが義務になっています。メールでも構いません(国土交通省「運送契約締結時の書面交付義務化」リーフレット)。

書面に書く事項は次の6つです(同リーフレット)。

記載事項 卸での例
①運送役務の内容・対価 配送先・便数と運賃
②荷役作業・附帯業務等が含まれる場合は、その内容・対価 納品先での棚入れ、仕分け、ラベル貼り、パレットの積み替え
③その他特別に生ずる費用 高速道路利用料、燃料サーチャージなど
④契約当事者の氏名・名称と住所 自社と運送会社の名称・住所
⑤運賃・料金の支払方法 月末締め翌月末振込など
⑥書面を交付した年月日 メールなら送信日

この義務は、特定荷主かどうかに関係なく、運送会社に配送を頼んでいる卸にかかります。卸で揉めやすいのは②です。「ついでに中まで運んでおいて」「棚に並べておいて」といった、昔からの頼み方で運送会社に任せていた作業が、契約に書かれていないまま続いていないか。リーフレットでも、契約にない附帯業務の防止が書面化のねらいの一つに挙げられています。荷待ち・荷役時間を記録すると、こうした作業がどこで発生しているかも見えてきます。

卸ならではの事情

  • 多品種・小口・多頻度:1台あたりの荷は少ないのに、台数と検品の手間が多い。荷役等時間が長くなりがちです。
  • FAX受注と当日出荷:受注の締めが遅いと、ピッキングが押して集荷のトラックを待たせます。判断基準が「倉庫への受発注の前倒し」を挙げているのは、まさにこの点です。
  • 物流子会社:倉庫の運営を子会社に任せていても、親会社が管理する施設として扱われ得ます。手引書では、物流事業者に運営を委託している施設も「荷主が管理する施設」に含めています。
  • 季節品:年末の贈答、年度末の官公庁向け、夏物の立ち上がりなど、繁忙期に荷待ちが一気に伸びます。平均だけでなく、時期ごとの数字を見ておく必要があります。

物流費のどこに無駄が隠れているかは「横持ち・センターフィー・共同配送|卸の物流コストの正体」で詳しく書いています。


荷待ち・荷役時間の記録でよくある5つの失敗と対策

失敗1:「うちは特定荷主じゃないから関係ない」で止まる

努力義務はすべての荷主にかかっています。そして、取引先の大手は数字を集めなければなりません。対策は、依頼が来る前に、自社の入出荷口で記録を始めておくことです。全便でなくても、手引書のサンプリングの考え方(四半期ごとに連続5営業日以上)を借りれば、無理なく始められます。

失敗2:「荷待ち」と「荷役」を混ぜて測る

「トラックが来てから帰るまで」を1つの時間で書くと、改善の打ち手が見えません。並んでいるのか(荷待ち)、積み下ろしや検品に時間がかかっているのか(荷役)で、対策はまったく違います。国の資料も、原則として分けて測るよう求めています。記録表は最初から到着・荷役開始・荷役終了の3つの時刻を書く形にしてください。

失敗3:紙に書いたまま集計しない

日報に書いた時刻が、月末にファイルに綴じられて終わる。よくある話です。集計しなければ、取引先にも説明できません。最初からエクセルかスプレッドシートに入れる形にし、集計は後でまとめて行う、という段取りにします。エクセル管理を整える考え方は「在庫管理をエクセルから卒業する前にやること」にも書きました。

失敗4:取引先ごとにバラバラの様式で答える

A社は表、B社は自由記述、C社は専用のWebフォーム。依頼のたびに一から作ると、担当者が疲弊します。社内の記録表は1つに決め、そこから各社の様式に合わせて書き出す形にしておきましょう。

失敗5:自社の都合の悪い数字を隠す

待ち時間が長い時間帯があるのは、多くの倉庫で当たり前です。数字を丸めて報告するより、「この時間帯に集中している。入荷予約で分散したい」と原因と打ち手をセットで伝えるほうが、取引先との話は前に進みます。

記録表の設計・集計・報告書づくりを生成AIに任せる

記録そのものは現場で取るしかありません。ただ、記録表の設計、集計、取引先向けの報告書の下書きは、ChatGPT、Claude、Gemini などの生成AIでかなり楽になります。

プロンプト例1:記録表を設計する

あなたは卸売業の倉庫の物流担当者を手伝うアシスタントです。
トラックの荷待ち時間と荷役等時間を記録するための、エクセル用の記録表を設計してください。

条件:
- 入荷(メーカーからの納品)と出荷(運送会社の集荷・自社便の出発)の両方を同じ表で記録する
- 1行=トラック1台の1回の受渡し
- 必要な列:日付、入出荷の区分、相手先コード(社名は書かない)、運送会社コード、
  指定時刻(ある場合)、到着時刻、受付時刻、荷役開始時刻、荷役終了時刻、
  荷待ち時間(分)、荷役等時間(分)、待ちの理由(選択式)、備考
- 荷待ち時間は「指定時刻がない場合は到着(受付)から荷役開始まで」
  「指定時刻より早く着いた場合は指定時刻から荷役開始まで」で計算する式を入れる
- 現場の人が手書きでも転記しやすいよう、列は多くしすぎない

出力:列名・入力ルール・計算式の一覧表と、待ちの理由の選択肢案

プロンプト例2:1週間分の記録を集計する

ファイルを読み込める機能(データ分析機能など)を使います。

添付は、当社倉庫の1週間分のトラック受渡し記録(CSV)です。
相手先・運送会社はコードにしてあります。

次を集計してください。
1. 入荷・出荷別の、荷待ち時間と荷役等時間の平均・最大・件数
2. 時間帯別(1時間ごと)の到着台数と平均荷待ち時間
3. 1回の荷待ち時間+荷役等時間が1時間を超えた件数と割合、2時間を超えた件数と割合
4. 時刻の入力漏れ・前後関係のおかしい行(荷役開始が到着より前など)の一覧

最後に、数字から読み取れることを3点だけ、断定せずに書いてください。
計算に使った前提(除外した行など)も明記してください。

プロンプト例3:取引先向けの報告書のたたき台を作る

以下は当社倉庫の入荷口における、荷待ち時間・荷役等時間の集計結果です。
この数字をもとに、取引先(大手メーカーの物流部門)に提出する報告書のたたき台を作ってください。

構成:
1. 計測の方法(期間、対象施設、対象便、時間の定義)
2. 結果(表)
3. 荷待ちが長くなっている時間帯とその理由
4. 当社が実施する改善策と、取引先に協力をお願いしたいこと(入荷時刻の分散など)
5. 次回の計測予定

注意:
- 数字は与えたものだけを使い、推測で数字を足さない
- 丁寧だが簡潔な文体で、A4で2枚以内
- 当社が約束できないことは書かない

【集計結果】
(ここにプロンプト例2の結果を貼る)

前後の時間比較(試算)

作業 これまで 生成AIを使った場合
記録表の設計 約3時間 約1時間
1週間分の集計 約2時間 約30分
取引先向け報告書の作成 約3時間 約1時間
合計(1回あたり) 約8時間 約2.5時間

※試算です。前提は次のとおりです。倉庫1か所、入出荷合わせて1日40台程度、記録は現場が紙に書いてエクセルに転記済み、報告書はA4で2枚程度、AIの出力は担当者が読み直して修正する時間を含みます。実際の時間は、記録の精度や取引先の様式によって変わります。

使うときの注意

  • 取引先名・運送会社名・ドライバーの氏名など個人情報は入れないでください。コードに置き換えてから渡します。
  • 法人向けプランや設定で、入力内容がAIの学習に使われない設定になっているかを先に確認してください。
  • AIの集計や文章は間違うことがあります。数字は元の表と突き合わせ、人が確認してから提出してください。

まとめ

物流効率化法は、2025年4月からすべての荷主に荷待ち・荷役時間の短縮などの努力義務を課し、2026年4月からは年9万トン以上の特定荷主に計画・報告・CLO選任を義務づけました。

多くの中堅卸は特定荷主に当たらない可能性が高いものの、着荷主としても発荷主としても、大手の取引先から記録や協力を求められる立場にあります。まずは自社の重量を算定して該当の有無を確かめ、入出荷口で「到着・荷役開始・荷役終了」の時刻を記録するところから始めてください。集計と報告書の下書きは、生成AIに任せられます。

記録を取ってみると、荷待ちの原因が受注の締め時刻や入荷の集中など、倉庫の外にあることも少なくありません。御社の倉庫で何ができるか、60分の無料相談で整理します。無料相談

出典・参考

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