卸売業も使えるが、まず「会社の規模」と「次の公募回」を確認する
- 2026年度、IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わりました。登録されたITツールを、IT導入支援事業者と組んで申請する仕組みは同じです。通常枠の補助額は5万円〜450万円で、補助率は原則1/2以内です。
- 卸売業の中小企業の基準は「資本金1億円以下」または「従業員100人以下」です。資本金が1億円を超え、しかも従業員が100人を超える卸は対象外です。物流子会社がある場合は、グループで1社しか申請できない場合があります。
- 受発注・販売管理・在庫管理・WMS・会計など、卸の基幹業務のソフトは対象になり得ます。ただし、補助の対象は「登録されたITツール」の費用だけです。顧問料やコンサル費(AI顧問の費用を含む)は対象外です。
※本記事は2026年10月30日時点の公開情報をもとにしています。申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。
こんにちは。AI顧問の山田魁です。
「補助金でシステムを入れ替えたい。でも、計画書を書ける人がいない」。地方の卸売業の社長や、物流・管理部門の責任者の方から、よくこうした相談をいただきます。
この記事では、卸の目線で「デジタル化・AI導入補助金2026」を整理します。公式資料で確認できたことだけを書き、確認できなかったことは「確認できていない」と書きます。
デジタル化・AI導入補助金2026とは
IT導入補助金から名前が変わった
中小企業庁は、令和7年度補正予算の事業から、IT導入補助金の名前を「デジタル化・AI導入補助金」に変えたと告知しています(ミラサポplus(中小企業庁))。正式な事業名は「中小企業デジタル化・AI導入支援事業」で、事務局サイトも以前と同じ it-shien.smrj.go.jp です(事務局:制度概要)。
目的は、中小企業の労働生産性を上げるために、ITツール(ソフトウェアやサービス)の導入費用の一部を補助することです。公募要領では、ITツールに「AIを含む」ソフトウェアも含まれると書かれています(通常枠 公募要領(第7回〜) 1-2)。
仕組みは次のとおりです。
- 事務局に登録された「IT導入支援事業者」(ITベンダー等)と申請者が組んで、共同で申請します。
- 対象になるのは、IT導入支援事業者が事前に登録した「ITツール」だけです。
- 自社で好きなソフトを選んで、後から申請することはできません。
申請枠は5種類
2026年度は、次の枠があります(事務局トップ)。
- 通常枠
- インボイス枠(インボイス対応類型)
- インボイス枠(電子取引類型)
- セキュリティ対策推進枠
- 複数者連携デジタル化・AI導入枠
なお、2026年10月29日に「スマートレジ類型」「POSレジ類型」の新設が告知されています。主に店頭のレジ向けで、卸の倉庫業務とは直接関係が薄いため、本記事では扱いません。
卸に関係が深い2つの枠
卸売業でよく検討されるのは、通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)です。以下は、2026年10月9日公開の第7回公募以降の公募要領にもとづきます(通常枠、インボイス枠)。
| 項目 | 通常枠 | インボイス枠(インボイス対応類型) |
|---|---|---|
| 補助額 | 5万円〜150万円未満(1プロセス以上)/150万円〜450万円以下(4プロセス以上) | ITツール:〜350万円(下限なし)。PC・タブレット等:〜10万円。レジ・券売機:〜20万円 |
| 補助率 | 1/2以内。最低賃金に近い賃金で雇用している従業員が一定割合以上いる場合は2/3以内 | ITツールの50万円以下の部分:3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円を超える部分:2/3以内。ハードウェア:1/2以内 |
| 機能の要件 | 業務プロセスを1つ以上(150万円以上は4つ以上)持つソフト | 会計・受発注・決済のうち1機能以上(50万円を超える部分は2機能以上) |
| 対象経費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、ハードウェア関連費、導入関連費 |
補助率2/3の条件(最低賃金近くで雇う従業員の割合など)は、第1〜6回と第7回以降で対象期間が変わっています(第7次公募回以降における制度変更のお知らせ)。該当しそうな場合は、公募要領の原文を確認してください。
対象になる経費・ならない経費
通常枠で対象になるのは、次の3つの大分類です(通常枠 公募要領 2-2)。
- ソフトウェア(必須):買い切り、または月額・年額のクラウド利用料(最大2年分)
- オプション:機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ(最大1年分)
- 役務:導入コンサルティング・活用コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・導入研修、保守サポート。合計で200万円が上限です。
ここで注意したいのは「役務」です。役務は、IT導入支援事業者がITツールとして登録したもので、しかも登録時に選んだソフトウェアと対になっている場合に限り申請できます。
一方、次のものは対象外です(同 2-2(4))。
- 交付決定前に購入したITツール
- 補助金の申請・報告にかかる申請代行費
- 交通費・宿泊費
- 消費税
- リース・レンタル契約のITツール(一部の例外を除く)
- 中古品
顧問料・コンサル費は対象になるのか
ここははっきり書きます。
AI顧問の顧問料は、この補助金の対象外です。 補助の対象は、IT導入支援事業者が提供し、事務局に登録されたITツールの導入費用に限られるからです。「導入コンサルティング」が対象になるのも、登録済みソフトと対になった役務として登録されている場合だけです。申請代行費も対象外と明記されています。
私たち顧問がお手伝いできるのは、補助金の外側の部分です。業務の棚卸し、ITツール候補の比較、IT導入支援事業者との相談の準備、事業計画のたたき台づくりなどです。申請そのものは、御社とIT導入支援事業者が行います。
ChatGPTなどの生成AIサービスは対象になるのか
名前に「AI」が入ったことで、「ChatGPTの利用料にも使えるのか」という質問をよく受けます。
公募要領では、ITツールに「AIを含む」ソフトウェアが含まれるとしたうえで、AIの搭載の有無を含む機能の概要は、事務局のITツール検索で確認できるとしています(通常枠 公募要領 2-2(2))。ただし、対象になるのはあくまでIT導入支援事業者がITツールとして登録したものです。会社で個別に契約した汎用の生成AIサービスの利用料は、ITツールとして登録されていなければ対象になりません。
卸の場合、現実的なのは「AIの機能を持つ業務ソフト」を選ぶ形です。たとえば、FAXの注文書をAIで読み取って受注データにする機能を持った受発注・販売管理のソフトなどです。候補の製品がITツールとして登録されているか、どのプロセスで登録されているかは、IT導入支援事業者に確認してください。AI-OCRのような汎用プロセスだけのツールは単独で申請できない点は、後の章で触れます。
申請できる会社:卸売業は「資本金1億円以下 または 従業員100人以下」
中小企業基本法第2条では、卸売業の中小企業者を「資本金の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社」としています(e-Gov法令検索:中小企業基本法)。本補助金の公募要領も、卸売業を同じ基準で定めています(通常枠 公募要領 2-1-1)。
公募要領の表現は「資本金1億円以下の会社又は従業員100人以下の会社」です。つまり、どちらか一方を満たせば対象になり得ます。
ここが、売上30〜100億円規模の卸にとって一番の注意点です。
| 資本金 | 常時使用する従業員 | 判定の目安 |
|---|---|---|
| 1億円以下 | 100人以下 | 対象になり得る |
| 1億円以下 | 100人超 | 対象になり得る(資本金で判定) |
| 1億円超 | 100人以下 | 対象になり得る(従業員数で判定) |
| 1億円超 | 100人超 | 対象外 |
「常時使用する従業員」には役員は含まれません。パートの扱いなども含めて、判定に迷う場合は事務局やIT導入支援事業者に必ず確認してください。
ほかにも、次の場合は対象外です(同 2-1-2)。
- 発行済株式の1/2以上を同じ大企業が持っている(いわゆる「みなし大企業」)
- 直近3年分の課税所得の年平均が15億円を超える
そのほかの申請要件
公募要領では、主に次の要件が並んでいます(同 2-1-1(2))。
- gBizIDプライムを取得していること
- IPAの「SECURITY ACTION」で一つ星または二つ星を宣言していること
- 3年間の事業計画をつくり、労働生産性を1年後に3%以上、年平均3%以上向上させること(過去にIT導入補助金2023〜2025の通常枠等で交付決定を受けた会社は4%以上)
- 通常枠で150万円以上を申請する場合は、賃上げ(1人当たり給与支給総額の年平均3%以上の増加、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上など)の計画を立てて従業員に表明していること
- 申請マイページのIDとパスワードを、IT導入支援事業者を含む第三者に渡さないこと
賃上げ要件が未達の場合は、補助金の返還を求められることがあります。150万円未満の申請でも、過去に交付決定を受けた会社には賃上げ要件がかかります。数字は社内で十分に検討してから決めてください。
審査で見られる点と、卸が取り組みやすい加点
交付申請は、事務局の審査と、外部の専門家による審査委員会の意見をふまえて採否が決まります(通常枠 公募要領 3-3)。主な審査項目は、次のとおりです。
- 事業面:自社の経営課題を理解しているか。改善したい業務プロセスと、ITツールの機能による効果がかみ合っているか。データ連携で社内横断的にデータを共有・分析し、継続的に生産性を上げる取り組みか。セキュリティ対策を進めているか
- 計画目標値:労働生産性の向上率
- 政策面:国の推進する関連事業やセキュリティサービスに取り組んでいるか。賃金引上げに取り組んでいるか
卸に置きかえると、「FAX受注の打ち直しに1日何時間かかっている」「在庫の数字が販売管理と倉庫で別々になっている」といった課題と、導入するツールの機能がきちんと対応しているかが問われる、ということです。
加点項目は15個並んでいます(同 3-3(2)①)。卸が比較的取り組みやすいのは、次のようなものです。
| 加点項目(抜粋) | 卸での考え方 |
|---|---|
| クラウド製品を選ぶ | 販売管理・在庫管理をクラウド型で検討するなら該当し得る |
| インボイス制度対応製品を選ぶ | 受発注・請求の見直しを含める場合に該当し得る |
| 中小機構の「IT戦略ナビwith」または「IT経営サポートセンター」を利用する | 交付申請の前に実施・利用しておく必要がある(利用時期の条件あり) |
| 中小機構の「省力化ナビ」で「解決策」のPDFをダウンロードする | 申請に使うGビズIDプライムを入力して行う |
| 賃金引上げ計画を立てて従業員に表明する | 申請額と過去の受給歴で求められる水準が違う |
注意したいのは、賃上げなどの加点を受けて採択されたのに、計画を達成できなかった場合です。公募要領では、効果報告で未達が報告されてから18か月の間、中小企業庁が所管する他の補助金(ものづくり補助金、省力化投資補助金など)の申請で大幅に減点するとしています(同 3-3(2)【補足4】)。加点ほしさに無理な数字を書くと、後の別の補助金に響きます。
スケジュール:2026年10月30日時点
事務局のスケジュールページでは、次のように公表されています(事業スケジュール)。
| 項目 | 日程(通常枠・インボイス枠ほか) |
|---|---|
| 交付申請の受付開始 | 2026年3月30日(月)10:00〜 |
| 第6次締切 | 2026年10月30日(金)17:00 |
| 第6次の交付決定日 | 2026年12月10日(木)予定 |
| 事業実施期間・実績報告期限 | 交付決定〜2027年5月31日(月)17:00 予定 |
| 第7次・第8次 | 締切日は未公表 |
本記事の公開日がちょうど第6次の締切日です。これから準備を始める場合は、第7次以降が現実的です。2026年10月30日時点で、第7次以降の締切日は確認できていません。 第7回以降の公募要領と交付規程は、2026年10月9日に公開されています(資料ダウンロード)。
また、IT導入支援事業者の新規登録やITツールの新規登録は、2026年12月9日(水)17:00が最終締切と告知されています(ITツール登録の最終締め切り日について)。使いたいツールがまだ登録されていない場合、この日を過ぎると追加の登録が難しくなる点に注意が必要です。
申請の流れ
公募要領の「補助事業の流れ」を、卸の社長向けにまとめるとこうなります(通常枠 公募要領 3-1、3-2)。
- 公募要領を読み、制度を理解する
- IT導入支援事業者とITツールを選ぶ(この時点では契約しない)
- gBizIDプライムを取得する
- IT導入支援事業者から「申請マイページ」に招待される
- 申請マイページを開設し、会社情報を入力する
- IT導入支援事業者が事業計画やITツール情報を入力する
- 申請者が内容を確認し、宣誓して提出する
- 交付決定
- 交付決定の後で、契約・導入・支払い
- 実績報告 → 補助金の額の確定・交付
- 効果報告(事業計画期間の3年間)
卸の基幹業務で使えるツールと、申請する会社の選び方
卸が使いやすいITツールの例
通常枠の「業務プロセス」には、卸の基幹業務に近いものが多く含まれています(通常枠 公募要領 別紙2)。
| 卸の業務 | 関係しそうなプロセス(公募要領の例示) |
|---|---|
| 受発注・販売管理 | 共P-02:発注・仕入管理、受注・売上請求管理、売掛・回収管理、取引条件管理 |
| 在庫管理・WMS | 共P-03:ロケーション管理、入出庫管理、実地棚卸管理、検品受入、在庫分析 |
| 配送・ルート | 共P-03:納品管理、配送業者管理、配送計画 |
| 会計・請求(インボイス対応) | 共P-04:仕訳、各種帳簿、財務三表など |
| 卸の業種固有の業務 | 卸P-06:トレーサビリティ管理、賞味期限管理、検品・破棄管理、リベート管理など |
| FAX・紙の取り込み(AI-OCR等) | 汎P-07:OCR、ペーパーレス化ツール、RPAなど |
AI-OCRのようなツールは「汎用プロセス」に分類されることがあります。汎用プロセスのみのツールは単独では申請できず、業務プロセスを持つソフトと組み合わせる必要があります(同 2-2(3))。
150万円以上を申請する場合は、4つ以上のプロセスが必要です。たとえば「受発注(共P-02)+在庫・物流(共P-03)+会計(共P-04)+卸の固有業務(卸P-06)」のように、基幹業務をまとめて見直すと条件を満たしやすくなります。ただし、どの製品がどのプロセスに当たるかは、IT導入支援事業者の登録内容で決まります。事務局のITツール検索で確認してください。
在庫管理の仕組みを見直す場合は、ツール選びの前に今の運用を整理しておくと失敗が減ります。詳しくは「在庫管理をエクセルから卒業する前にやること」にまとめています。
インボイス枠が合うケース
受発注と会計をまとめて見直すなら、インボイス枠(インボイス対応類型)も候補になります。会計・受発注・決済の機能を持つツールが対象で、50万円以下の部分は補助率3/4以内です(インボイス枠 公募要領)。
なお、同じ年度の通常枠は1社1回までですが、他の枠への同時申請は可能とされています(通常枠 公募要領 3-2(4))。同じ経費を二重に申請することはできません。
以前IT導入補助金を使った会社は「減点」を確認する
すでにIT導入補助金で販売管理や会計のソフトを入れた卸は多いと思います。その場合は、審査の減点に注意が必要です(通常枠 公募要領 3-3(2)②)。
- IT導入補助金2022〜2025のいずれかで交付決定を受けた会社は、減点の対象です。
- 2026年度にインボイス枠で申請した、または交付決定を受けた会社も、減点の対象です。これらで選んだツールと同じ機能(会計・受発注・決済)を持つツールを入れる場合は、さらに減点されます。
- IT導入補助金2024または2025で交付決定を受けたソフトのプロセスと、今回のソフトのプロセスが重なる場合も減点です。プロセスが完全に一致する場合は不採択とされています。
卸の例でいえば、2024年に受発注・販売管理(共P-02)のソフトで交付決定を受けているなら、今回は在庫・物流(共P-03)や卸の固有業務(卸P-06)など、前回と重ならない業務を中心に組み立てる、という考え方になります。前回どのプロセスで申請したかは、当時の申請内容やIT導入支援事業者に確認してください。
物流子会社がある場合:どちらの会社で申請するか
自社倉庫を物流子会社で運営している卸は、ここに注意が必要です。
公募要領には「みなし同一法人」という考え方があります。親会社が議決権の50%超を持つ子会社がある場合などは、グループで1社しか申請できません(同 2-1-2(2))。
つまり、「本社は販売管理、子会社はWMSで、それぞれ申請する」ことは、原則としてできません。判断の目安は次のとおりです。
- 倉庫の現場(WMS・在庫・配送)の課題が大きいなら、倉庫を運営している会社で申請する
- 受発注・会計の課題が大きいなら、本社で申請する
- どちらの会社が中小企業の基準を満たすかも確認する(業種によって基準が違います)
補助金を受けるために株主や出資比率を変えて申請することも認められていません。グループ構成が複雑な場合は、事前に事務局へ確認してください。
倉庫の設備は別の補助金
この補助金の中心はソフトウェアです。倉庫の設備投資を考えている場合は、別の制度のほうが合うことがあります。「省力化投資補助金を卸・倉庫で使うには」もあわせてご覧ください。
申請でつまずきやすい5つの失敗と対策
公募要領やスケジュールから、つまずきやすい点をまとめます。
失敗1:交付決定の前に契約・発注してしまう
公募要領には「交付決定前に契約、発注、納品、支払い等を行った場合は、補助金を受けることができない」とはっきり書かれています(通常枠 公募要領 4(イ))。
対策:社内の稟議と、ベンダーへの発注のタイミングを分けて管理します。「見積もりと商談は申請前、契約は交付決定後」と、関係者全員で共有しておきます。
失敗2:gBizIDプライムの取得が締切に間に合わない
gBizIDプライムは申請の必須要件です。gBizIDの公式サイトでは、書類申請の審査期間は最大1か月とされています(GビズID)。
対策:補助金を使うかどうか迷っている段階でも、先に取得しておきます。SECURITY ACTIONの宣言も同様です。2026年4月からは、IPAの新しい「SECURITY ACTION管理システム」で手続きします(IPA SECURITY ACTION)。
失敗3:ツールありきで、業務が変わらない
「補助金が出るからこのソフトを入れる」と決めると、現場の手順が変わらず、二重入力が増えることがあります。また、公募要領では、労働生産性を上げる3年間の事業計画が求められます。
対策:先に業務を棚卸しし、どこに時間がかかっているかを数字で把握します。倉庫の作業が人によってバラバラなら、ツールの前に作業手順をそろえることも大切です。「倉庫の作業手順書の作り方」も参考になります。
失敗4:実績報告・効果報告を忘れる
補助金は、導入して終わりではありません。
- 実績報告:期限までに、契約・導入・支払いを終えて報告します。第6次の場合は2027年5月31日17:00が期限(予定)です。
- 効果報告:事業計画期間の3年間、労働生産性や給与支給総額などを報告します。1年度目の効果報告期間は2028年4月〜2029年1月とされています(通常枠 公募要領 3-5)。
導入したITツールを解約・利用停止した場合は、辞退の手続きが必要になり、補助金の返還が必要になる場合があります。
対策:報告の担当者と期限を、社内のカレンダーに3年分登録しておきます。契約書・請求書・振込の記録などは、事業完了の年度が終わってから5年間の保管が必要です。
失敗5:支払い方法の決まりを知らない
ITベンダーへの支払いは、原則として銀行振込かクレジットカード1回払いで、申請した会社名義の口座から支払う必要があります(同 4(エ))。
また、補助金は実績報告のあとに交付されます。ITツールの代金は、いったん全額を自社で支払う必要があります。
対策:経理担当に、事前にこのルールを共有しておきます。補助金が入るまでの数か月分の資金繰りも、導入の計画と一緒に確認しておきます。





